【相続】葬儀費用は誰が負担するの?
2014-10-08
大切な家族が亡くなるのは考えたくないことですから、家族が亡くなったときの葬儀費用を誰が負担するかをあらかじめ話し合っていないケースも少なくないでしょう。また、葬儀は、ご家族が亡くなった直後に行われるものですので、誰が負担するかきちんと話し合わずに行い、後で遺産分割のときに話し合われることもあるかもしれません。葬儀費用は安いものではないので、相続人間で誰が負担するか問題となることがよくあります。
結論からいうと、葬儀費用を誰が負担することになるかについては、民法には規定はありませんし、実務上も定まっておりません。
葬儀費用を誰が負担するかについては、以下のような様々な見解があります。
①相続人が共同で負担するとする見解
相続債務と同じように考え、相続人が法定相続分に応じて負担するという考えです。
②相続財産から負担するとする見解
民法858条の相続財産に関する費用に含まれるとする考えです。
③喪主が負担するとする見解
実質的に葬儀を主催したものが負担するとする考えです。
④慣習や条理により誰が負担するか決めるとする見解
もっとも、相続人全員が合意すれば、葬儀費用を遺産分割において清算することもできます。
そのため,遺産分割協議の際、様々な事情を考慮して誰が葬儀費用を負担するか、相続人みんなが納得できるように話し合いをするのがよいでしょう。
なお、香典がある場合には、葬儀費用の一部にあてます。余りがある場合には、どのように処理するかについても様々な見解があります。
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