【相続・遺言】遺産分割はお早めに(数次相続,相次相続)。

2016-12-02

相続が開始し,共同相続人間で遺産分割をしなければならないけれども,様々な事情から,遺産分割をしないまま放置されていることがあります。

また,相続開始後,相続人が被相続人の自宅の名義を調べてみたら,被相続人の親の名義で登記されていた場合のように,遺産分割しないまま放置されていた財産が見つかることもあります。

このように遺産分割をしないで放置していた場合,どうなるのでしょうか。

 

相続開始後,遺産分割をしないうちに,相続人を被相続人とする相続が開始することを数次相続(相次相続)といいます。

最初の相続(第1次相続)開始後に共同相続人の1人が亡くなった場合,亡くなった相続人が有していた相続分は,亡くなった相続人の相続人が相続することになるため(第2次相続),他の第1次相続の相続人は,第2次相続の相続人との間で遺産分割をしなければならなくなります。

 

例えば,被相続人Xの相続人が子A,Bの2人だけの場合,AとBの2人で遺産分割をすることになります。

しかし,Xの相続について遺産分割をしないうちに,Aが亡くなり,Aに子C,D,E,Fがいる場合には,Xの遺産についてのAの相続分はC,D,E,Fが相続しますので,Xの遺産について,B,C,D,E,Fの5人で遺産分割をしなければならなくなります。

さらに,遺産分割を放置して,BからFについて相続が開始した場合には,それぞれの相続人とも,Xの遺産分割をしなければならなくなります。

このようなことから,長期間,遺産分割をしないで放置しておくと,当初,数人であった相続人が,いつの間にか,数十人あるいは,百人を超える人数になってしまうことがありますし,複数人の相続が絡んできますので,非常に複雑になることがあります(先の例でいえば,Xの相続だけではなく,Aの相続もあり,Aの相続をめぐってAの相続人間で争いが生じた場合,その争いはXの相続にも影響します。)。

 

遺産分割は,共同相続人全員で行わなければなりませんが,相続人が多数いる場合,相続人全員で合意することは難しいですし,面識がない相続人がいたり,所在が分からない相続人がいたりして,話合いをすること自体が難しくなるため,相続人が多くなればなる程,遺産分割は困難になります。

だからといって,遺産分割をしないで放置しておくと,さらに相続人が増え,遺産分割が,さらに困難になってしまいます。

 

したがって, 相続開始後,遺産分割が必要なのに放置しておくと,遺産分割が困難となりますし,将来,ご自身の相続人に迷惑をかけることになりますので,相続が開始した後は面倒でも放置せず,早期に解決を図るべきでしょう。

 

 

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